道路交通法第77条の全体像 — 許可基準・罰則・占用許可との関係
道路使用許可とは、道路交通法第77条に基づき、道路で工事・作業、工作物の設置、露店の出店、祭礼行事・ロケーション等を行う場合に、その場所を管轄する警察署長から受ける許可です。無許可で行った場合は3月以下の懲役又は5万円以下の罰金の対象になります(同法第119条)。
道路は本来、人や車が通行するための場所です。通行以外の目的で道路を使用する行為のうち、交通への影響が大きい4つの類型(許可が必要な4類型)について、所轄警察署長の許可制がとられています。
第77条第2項は、①現に交通の妨害となるおそれがない、②条件を付せば妨害のおそれがなくなる、③妨害のおそれはあるが公益上・社会慣習上やむを得ない——のいずれかに当たるときは、警察署長は許可をしなければならないと定めています。要件を満たせば許可される仕組み(覊束裁量)であり、申請書類と図面の完成度が結果を左右します。
許可を出すのは「使用場所を管轄する警察署長」です。申請窓口は各警察署の交通課です。当サイトの都道府県一覧から全国1,141警察署の手続きページをご覧いただけます。使用場所が複数の警察署の管轄にまたがる場合は、それぞれの署への申請が必要です。
| 違反 | 条文 | 法定刑 |
|---|---|---|
| 無許可の道路使用 | 第119条 | 3月以下の懲役又は5万円以下の罰金 |
| 許可条件への違反 | 第119条 | 3月以下の懲役又は5万円以下の罰金 |
| 許可証の不携帯・不提示 | 第120条 | 5万円以下の罰金 |
| 両罰規定(法人にも罰金刑) | 第123条 | 行為者のほか法人にも罰金刑 |
許可条件(作業時間帯・規制方法・安全対策など)への違反にも罰則がある点は実務上重要です。法人の従業員が違反した場合、法人にも罰金刑が科され得ます。
継続的に道路を占用する場合(電柱・看板・工事用足場の設置など)は、道路法第32条の道路占用許可(道路管理者の許可)が別に必要です。工事案件では両方が必要になることが多くあります。詳しくは道路占用許可との違いへ。
最終更新: 2026-07-23|運営: さわい行政書士事務所(行政書士 澤井隆行)